趣味が仕事にできればいいな、と思っている人は
たくさんいます。
好きなことをしてお金を稼げて生活できたら、そんないいことないですよね。
ただ実際に、取り組もうとするときに、まず考えたいことがあります。
それは、
プロ(プロフェッショナル)と
アマ(アマチュア)の違いです。
プロとアマの違いってなんでしょう?
プロの方がアマより、
取り組んでること(音楽などの芸術やスポーツなど)が、
上手いこと、といったことが頭をよぎる人が多いんじゃないでしょうか。
確かにそういう意味で使われることもありますが、
より重要なことは、
取り組んでいることで
本業、つまりそれで稼いでいるのがプロ
職業としてではなく、趣味として愛好するのがアマ、
という違いです。
だから、アマでありながら、
プロよりもはるかに腕のある人も世の中にはいます。
例えば、そば打ちの世界なんかではよくあります。
なぜ、そうなるのでしょうか?
趣味で
本当にすばらしい十割そばを、自分のやりたいときに、
または大会などの目標に向かってつくるときは、
時間とお金をかけられるだけかけるでしょう。
しかし、職業であれば、
限られた人手、材料などの資材、時間、お金で継続して
利益を出せる仕組みを作らなければなりません。
だから、
時としてアマチュアの方がプロフェッショナルよりも
すごいそばを打つことがしばしばあります。
一方で、プロフェッショナルとしてやっていくことが、
いかに大変かもわかるでしょう。
そばの価値にお金を出してくれるお客様があってこそ成立するもので
それを実現するためには、
考えなくてはならないこと、
試行錯誤しなくてはならないことが多いのです。
そば店であれば、
顧客に来てもらうための店の立地や営業時間、価格、
そばの品質、使う材料を工夫して、
などを利益を継続して出せるように
しなくてはなりません。
そうして、出すそばが、
お客さんに喜んでもらえて、
顧客がつくとしても、
本人が趣味でやっていたころのレベルのものより、
結果的に落ちた
(十割そばではなくつなぎの小麦粉を
いくらか入れざるをえなくなった、など)
ということにもなり得ます。
つまり、趣味を仕事にするということの
「趣味」と「仕事」の間には大きな谷がある、と言えます。
その谷を乗り越えるだけの知恵や
時には利益を出すために妥協することも
あるでしょう。
その覚悟ができるかが、
好きなことを仕事にできるかどうかの
カギの一つだと思っています。
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